ストレスって何?Blog

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カウンセリングを行っている時に、特に子どもからよく出る質問です。
言われたら確かにストレスって何だ?って聞かれる度に思い返します。
よく使う言葉である一方で、イメージが難しいですよね。

ハンス・セリエさんが提唱

20世紀中期ぐらいにストレスについて研究していた人がセリエ氏でした。
セリエ氏はストレスについて下のように定義しています。

外部環境からの刺激によって起こる歪みに対する非特異的反応

はい、難しい言葉ばかりです。
私の中での解釈としては

「様々な刺激がある中で、それらの刺激を受け止められなくなり、いつもとは違う反応が出てしまうこと」

がストレスと言って良いかなぁと思います。
さらにセリエ氏は「ストレスを引き起こす刺激」をストレッサーと言っていて、色んなストレッサーをカテゴライズしています。

物理的ストレッサー:寒冷、騒音、放射線 など
化学的ストレッサー:酵素、薬物、化学物質 など
生物的ストレッサー:炎症、感染、カビ など
心理的ストレッサー:怒り、緊張、不安、喪失 など

これを見ると、ストレッサーは私達の日常の中にあるものばかりですね。
でもちょっとしたストレッサーなら私達は気にせず過ごしたりしていませんか?
例えば物理的なものなら、寒暖差も「少し肌寒いな」「ちょっと暑いな」とは思うものの、数分後には気にせず過ごしていることってないですか?

ストレスを感じるか感じないか

時折、「私ストレスって感じたことないの」という羨ましい人が居ます。
ただ、セリエ氏の定義した内容からすると人は常にストレスを受けている状態になります。
でも人は刺激を受けても元の状態機能に戻す恒常性(ホメオスタシス)の機能があります。
さっきの気温の例だと、肌寒いと感じたストレスを受けて、身体はホルモンを分泌して体温を上昇させます。するとどうなるか?肌寒さが気にならなくなります。また、物理的にも上着を羽織ることで気にならなくもなります。
このように人はある程度の環境に適応できるようになっています。

「私ストレスって感じたことがないの」という人は元の状態機能に戻すことが心身共に上手な人かもしれないですね。

ただ、この環境への適応については人それぞれにもなります。
よく、心の器として例を挙げられますが、ストレスを受け止めれるかどうかはその人の心の器の大きさによって違います。コップくらいならちょっとしたことでもストレスと感じるでしょうし、たらいくらいならちょっとやそっとのストレスは適応できでしょう。

ちなみに、この適応するための機能がもしずっと働き続けていたら?
働き続けたらストレス反応が出てきます。

ストレス反応の種類

生理学的な面だとセリエ氏から始まり様々な偉人が研究を重ねてきました。
生理学的なストレス反応としては。

内分泌系:血圧・血糖・心拍数・代謝率・呼吸を上昇させるホルモンが分泌。
自律神経系:危機状態への対応を行うためにホルモン分泌を維持する交感神経系が賦活。
免疫系:交感神経系の維持により、心臓血管系疾患・糖尿系・免疫系の機能低下。

という感じです。状態として見た目で分かりやすい「ストレス受けてるんじゃない?」という状態なんですが。

①日中眠そう、ぼんやりしてる:交感神経系が優位になって夜眠れてなかったり、休憩ができていない。
②常に周りが気になる・ギラギラしてる(目を見開いてる・言い方がきつめ・どんなことも目につく):内分泌や交感神経系が常に維持されている。
③微熱が続く、風邪をひきやすい:免疫の低下

が一番分かりやすくストレスを受けているんじゃない?と言えそうです。

ちなみに私は過剰なストレスを抱えた時にはお腹や腰、お尻に発疹が出たこともありました。
元々乾燥肌もあったのですが、加えて免疫機能が落ちたことによってただれてしまったのかなと思いました。
皮膚科の医師には「ストレス反応じゃない」と言われたものの、その発疹のできる理由自体が原因不明とのことだったことと、ストレッサーとなるイベントが落ち着いた後に発疹も落ち着いたので、多分そうだろうと思います。
あの時の痛さを考えたらあんまり体験はしたくないですね。

思い当たるストレッサーとなるイベントに心当たりがある時、そして、この状態が内科で診てもらっていても続いている状態なら心療内科・メンタルクリニック・精神科などの病院に相談してみましょう。