怒りエネルギーBlog
最近私は怒ってばかりです。
え?心理士なのに?って思う方もいるかと思います。
怒りの感情は心理士だからないということはありません。人なので、必ず発生する感情の一つです。
今回は、怒りという感情について、少し掘り下げて考えていきたいと思います。
怒りは、誰もが経験する自然な感情ですが、そのメカニズムや影響についてはあまり知られていません。怒りのメカニズムとその影響について考えていきましょう。
怒りの脳のメカニズム
まず、怒りの脳のメカニズムについて見ていきます。
怒りは、自分を守るための防衛反応と言われています。というのも、外敵から侵害されたと感じた場合、人は本能的に自分を守ろうと反応をしてしまうのです。この場合「闘う」か「逃げる」かの行動が出ます。
怒りを発生させる主な部位は、「扁桃体」と「前頭前野」と言われています。
扁桃体は、感情や記憶に関係する部位で、危険や恐怖などを感じたときに活性化します。
前頭前野は、判断や計画などを行う部位で、理性や自制心に関係します。
怒りが発生するときは、扁桃体が過剰に活性化し、前頭前野が抑制されることが起こります。つまり、感情が優先されて理性が後回しになる状態です。この状態では、冷静な判断や行動ができなくなります。
また、怒りが発生するときは、アドレナリンやノルアドレナリンなどのストレスホルモンが分泌されます。これらのホルモンは、血圧や心拍数を上昇させたり、筋肉を緊張させたりする効果があります。これらは本来、危機的な状況から逃れるために必要な反応ですが、過剰に分泌されると心身に負担をかけます。
怒ることでの心身の影響
次に、怒ることで心身に及ぼす影響はなにがあるでしょうか?
怒ることは一時的な感情ではありますが、その影響は長期的にも現れます。特に頻度や強度が高い場合は注意が必要です。
怒ることで心身に及ぼす影響は以下のようなものがあります。
●心臓病や高血圧などの循環器系の疾患のリスクが高まる
●糖尿病や肥満などの代謝系の疾患のリスクが高まる
●免疫力が低下し、感染症やがんなどのリスクが高まる
●睡眠障害やうつ病などの精神的な不調を引き起こす
●記憶力や集中力などの認知機能が低下する
●対人関係や仕事などに支障をきたす
これらの影響は、怒りの感情だけでなく、怒りによって引き起こされるストレスによっても起こります。怒りはストレスを増幅させる要因となります。怒りとストレスは相互に影響し合い、心身に悪影響を及ぼします。
よく漫画で怒りの描写に血管が浮き出てますよね。おそらく循環器系への影響が関係しているんだろうなぁと、漫画を見て思ってます。
怒った後の反動
怒りは強い感情ですから、怒った後には反動が起こります。反動とは、怒りの感情が収まった後に起こる心身の変化です。反動は人によって異なりますが、以下のようなものがあります。
●疲労感や倦怠感が生じる
●落ち込みや後悔などのネガティブな感情が生じる
●食欲や性欲が減退する
●無気力や無関心になる
●恐怖や不安などの第一次感情が再び表れる
反動は、怒りによって消費されたエネルギーやホルモンの回復過程で起こる現象です。反動は必ずしも悪いことではありません。反動を通じて自分の感情を整理したり、相手と和解したりすることもできます。しかし、反動が強すぎる場合は、心身に負担をかけたり、対人関係に問題を残したりする可能性もあります。
ちなみに私はかなりあります。なのでストレス耐性がかなり脆くなっていますね。
怒ることでのメリット
最後に、怒ることで得られるメリットについて見ていきます。怒りは一般的にネガティブな感情とされていますが、それだけではありません。怒りにはポジティブな側面もあります。以下にその例を挙げます。
– 自分の意見や主張を表現できる
– 自分の価値観や考え方を明確にできる
– 自分の権利や利益を守れる
– 自分の気持ちを相手に伝えられる
– 自分の目標や方向性を見直せる
– 自分の能力や限界を知れる
– 自分の成長や変化に気づける
怒りは自然な感情です。怒りの感情を出しすぎるのは考えものではあり、反動もまた大きなものとなりますが、適度に表現することは重要です。
例えば、自分や相手、周囲に不利益を与えない程度に抑えたり、建設的な方法で伝えたりすることで、相手も自分の行いの振り返りにもなり、自分も貯め込むことも減らしてくれます。適切な怒りは自己表現や自己肯定感を高めたり、コミュニケーションや問題解決を促進したりする効果があると考えられます。
最近同僚の人と話をしていて、「怒りがエネルギーになってるから大変な中でも動けてる」と話し合っています。
私の場合は、怒りをエネルギーにするとしたら「負けてなるものか」などのプライドの刺激が重要になり、研修や同業者に指摘や進んだ姿を見ない限りはぬるま湯に浸かったままが多いかもなぁ、と反省。なので最近はなるべく勉強会や研修、同業の人と話すことで、モチベーションを上げたりしています。