臨床心理士と公認心理師の違いBlog

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三連休は皆さんどのようにお過ごしでしょうか?

私は金曜に夫が焼肉を奢ってくれるとのことで、食事の前に2時間のサウナと温泉を満喫した結果、ここぞとばかりに肉と米の量より水を飲む量が圧倒的に多く、翌日水で広がった胃の縮小現象による痛みにより体調不調を発揮しております。

やっぱり水を買って飲んどけば良かった、と後悔しつつ、また今度再挑戦しようと思いつつ。

さて。話題は変わりまして。

このブログのプロフィールでもお話していますが、私は臨床心理士と公認心理師のダブルライセンス持ちです。お得感ありそうですよね。

しかし、私が新米時代に心理職でお仕事をする上で持っていた資格は民間資格の臨床心理士のみでした。その後国家資格の公認心理師ができてから受けて取得しています。大学院に入った時も、教授たちの促しから臨床心理士の国家資格化の嘆願書の同意なども書いてました。

この2つの資格の歴史についてわかる範囲ではありますが、お話していきまして、最後にじゃぁ、心理職って何するの?ということをお伝えします。

臨床心理士の歴史

臨床心理士は、1988年に資格認定が始まり、カウンセラー・セラピスト・心理職など様々に呼ばれている心理学の専門家のうち、臨床心理学を学問的基盤に持つ者であり、日本臨床心理士資格認定協会が認定する心理職の民間資格となります。

はい、民間資格なんです。このことについて、私の父も大学院にいく上で「国家資格じゃないんか」とそれなら大学院までいく必要はない、という文言を言っていたくらいでした。

実は、心理職というのは必ずしも臨床心理士が行う仕事ではないのです。というのも、心理学に関係する民間資格は多くあり、昔は国家資格がないために名称独占の法的規制がなかったため、誰でも「心理士」「カウンセラー」と言えました。これを問題とした心理職のお偉いさん方が政府に訴えて国家資格化を成立を長年行ってきました。

ただ、これが教授達から聞いた時もそうでしたが、中々に国家資格反対派と賛成派の対立で学会が分離するわ、水面下で医師の指示の基に動くか否か、という葛藤や動きが忙しない状況でした。というのも、私が臨床心理士の資格を取得する際の2次試験の面接にて、先輩達や教授達から言われたのは「心理臨床学会に所属しておいた方がいい」「心理臨床学会と臨床心理学会を間違えるな」と対立問題が露骨にありました。

そんなん試験管の感情で決めるんじゃなくて実力で試験を精査しろよ、と心の中で思ったのは内緒です。

そんな流れもあったのですが、私が教授達や研修での偉い人達の話を聞いている中では、臨床心理士は臨床心理士としての地位を、大学院で修士課程を獲得し、心理領域についての研究を行っていくことでスキル研磨や臨床心理士の活躍および活躍による効果を打ち出すことで確立させていった(科学者=実践家モデル)、と話していました。なので、民間資格としてはカウンセラーとして獲得しておくと安心感を与える資格にもなってきていた現状があります。

公認心理師の歴史

さて、そんな中で国家資格として出来上がったのが公認心理師です。

公認心理師は、公認心理師法に基づいて設置されました。公認心理師法は2015年に成立し、2018年に初めての公認心理師試験が実施され、国家資格として認められた「公認心理師」が誕生しました。

公認心理師法案は、政府提案による国家資格化には課題が多いことを背景に、2005年に「臨床心理士及び医療心理師法案」を議員立法として国会に提出する動きがありましたが、最終的に関係団体の意見がまとまらなかったため、法案の形にすることができず、国会提出には至りませんでした。意見の調整を経た後、2014年の第186回国会に「公認心理師法案」として提出され継続審議となっていましたが、第187回国会での衆議院解散に伴い審査未了となり、2015年の第189回国会において改めて提出されました。そして、与野党間で協議が整ったことを受けて、衆議院文部科学委員長提出の議員立法として、衆・参両院で全会一致で可決されました。

この法案が出た瞬間、試験から離れたもののすぐにまた試験勉強を行いました。ただ、過去問がない状況下での勉強は何が必要なんだ!と荒ぶりながら、資格協会から出された本と大学院時代に覚えた教科書やノートを読みふけました。実際の試験も「なんだこれ?」と思うような問題も度々出ました。

設立されたばかりの当初は、5年間の移行期間として実務経験を持っている人や臨床心理士を持っている人、大学院卒業した人は公認心理師の試験に受けられる状態でした。その頃は確か公認心理師になるためのカリキュラムが確定していなかったように思います(記憶朧げ…)。

そして、当時は大学卒業で試験を受けれるだ、専門大学が作られる可能性があるだ、専門学校が作られるのではないか、等、色々な話が出ました。それが出るくらい国家資格の打ち出しが性急過ぎたようにも思います。ただ、上記の流れもあったからこそ動きが曖昧なまま進んでしまったんでしょうね…。

ただ、現在は公認心理師になるためには、大学(学部)で所定の科目を履修して卒業した後、大学院においても所定の科目を履修し修了する、または大学(学部)で所定の科目を履修して卒業した後、指定された施設で2年以上の実務経験を積むという流れが組まれたようです。

あ、そこは臨床心理士と変わらないんかーい、と思った次第です。

心理職の仕事

じゃぁ、ダブルライセンスをしていることで何か違いがあるか、と言われますと…。

ぶっちゃけ、仕事としては特に何も変わらないです。

公認心理師は、その業務を行うに当たって心理に関する支援を要する者に当該支援に係る主治の医師があるときは、その指示を受けなければならない」が公認心理師法法第42条第2項で言われているのですが、これは日本の医療の中で医者の診断および指示は絶対的なものではあるので、臨床心理士であってもこの点は連携が必要になります。なので、「公認心理師だから」とか「臨床心理士だから」というのは、あまりないかなぁ、と感じています。

そんな心理職の主なお仕事なのですが、ざっと下記のようなことをしています。

  • カウンセリング(心理面接とも言います)、心理療法
  • 心理検査
  • 研究開発
  • 心理面の予防対策、連携

ちなみに、就職先としては病院やクリニック、学校や教育機関、企業や団体、行政機関など様々です。中には開業されている人もいます。

これから心理職のお仕事をしたい方の参考になればいいな、と思います。